上尾歴史散策

投稿 文:篠崎春彦 写真&編集 中村一彦

LSC 北関東サロン会主催 「上尾歴史散策」
3月15日、遠くは四街道、横浜からも参加され、総勢23名のメンバーで上尾の歴史散策をおこなった。空は高く、陽光は人々の頬を優しく撫でる。JR上尾駅前に集まったメンバーたちの顔には、久しぶりの外出への期待と、仲間たちとの再会を喜ぶ笑顔、上尾歴史探索の期待が溢れていた。

当日、上尾駅一番乗りの「山崎さん」「鳥川さん」(手にしてるのは出席者名簿-一番乗りの証し)
ガイドは、あげおアッピーガイドの会 宮田敬生さん(左)
昔から現在までの上尾の紹介。江戸時代の初期から上尾宿、忠臣蔵との関わり、上尾駅の成り立ち等説明。

「さあ、今日は上尾、江戸、明治の魅力をたっぷりと味わいましょう!ガイド宮田さんの元気な声が一考を歴史の小道へと誘う。

まず訪れたのは、氷川鍬神社、氏子総代の金子信造さんから民話の語りとして鍬大神宮の成立にまつわる、三人の童子と鍬おどりの話をして頂きました。皆さんはゆったりとした気持ちで、上尾の昔話を堪能していました。

氷川鍬神社、氏子総代、金子信造さんのお話しに耳を傾ける皆さん
健康を願ってお参り
500年以上続く「願い岩」岩を触って、願い事を言うと叶えられる

お次は屋根の上の鍾馗様 鐘の音は、かつて時を告げ、人々の生活に寄り添っていたという。

今は、新井屋の屋根にいる鍾馗様

井上脇本陣の鬼瓦の前では、大名の参勤交代時に宿泊した本陣、脇本陣。中山道を参勤交代した大名、さらに皇女和宮下向等の説明をしていただきました。瓦に施された鬼瓦は、ただの装飾ではなく、家を守る魔除けとしての役割も果たしていた。歴史を物語る建物の佇まいに、タイムスリップしたような錯覚を覚える。

井上脇本陣の説明をするガイド
家を守る魔除けとしての鬼瓦

遍照院では今回お寺の厚意で幸運にも中まで拝観でできた。お寺の厚意で本堂に上がらせて頂き、めったにみられないご本尊や人間国宝松本明慶大仏師作の不動明王、千手観音を拝観させて頂くことができた。人間国宝松本明慶大仏師の作品群は、まさに圧巻だった。仏像の繊細な彫刻、その一つ一つに込められた職人の魂に、誰もが息をのみ、皆、感激していました。(残念ながら、本堂の中は、撮影禁止でした)

数年後、本堂の北側に完成予定の巨大な木造大仏も、ぜひ拝観させて頂きたい、との声も多かった。

お賽銭を入れて、願いごとを祈願!
本堂前で説明、御朱印をもらいに行く会員も。
遍照院正門前で記念集合写真

二時間の散策は、高齢の参加者には少し長く感じられたかもしれない。しかし、誰もが笑顔を絶やさず、互いを励まし合いながら、上尾の街を歩ききった。

散策後の一行は、食事処「文楽東蔵」へと向かった。酒蔵が経営しており酒蔵風で、天井も高く趣のある店内で、地元の食材を使った料理に舌鼓を打つ。話は尽きることなく、散策の感想、昔話、そして日々の出来事。笑い声と賑やかな会話が、店内に響き渡る。

明治27年創業の老舗酒造「文楽東蔵」
お疲れ様でした.乾杯!
終始 笑いと会話、華やかな雰囲気

上尾の街は、歴史と文化が息づく場所だ。古い街並み、伝統工芸、そして人々の温かさがあった。
「また来ようね」誰かがそう呟いた。その言葉に、誰もが頷いた。上尾の街が、彼らの心に深く刻まれた一日だった。

今回の散策を企画し案内された中村一彦さんに、心からの感謝を込めて。ガイドは「上尾アッピーガイドの会」(上尾市観光協会内)宮田敬生さんありがとうございました!  完

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