パキスタン旅行-その2  篠崎春彦

 パキスタン旅行その2

「フンザ周辺探訪・長谷川スクール訪問」

新型コロナ感染により大勢の人が亡くなっている。最近では変異株の拡大などにより、深刻さはさらに深まっている。感染拡大を食い止めるため、最後の切り札としてワクチン接種が急がれているものの、その対応は各市町村によってまちまちである。町長の“抜け駆け”接種がメディアで批判されているが、町長職は余人をもって代えがたい人物である。優先接種に目くじらを立てるほどではなかろう。

わが町では85歳以上の高齢者から接種がはじまっているものの、その他の高齢者には接種のお知らせすらこない。隣町の高齢者はすでに一回目の接種が終り2回目の予約も進んでいるという。それを嘆いたり、愚痴をこぼしても始まらない。自ら感染予防に徹しなければならない。それには不要不急の外出を徹底的に控えなくてはならない。僕は通院以外には電車に乗らないことにしている。ワクチン接種が終るまでのもう少しの辛抱だ。己自身で踏ん張り、この苦難を乗り越えていかなくてはならない。笑える日は必ずくるはずだ。

前置きが長くなったが、パキスタン旅行(その2)を配信する。
前回は新疆ウイグル地区を配信した。今回はフンザとその周辺、長谷川スクールについてお伝えする。

「桃源郷」と謳われ、「長寿の里」として知られるフンザは、僕の憧れの土地の一つであった。電気は来ているものの、停電が多い。道路はジープでしか走れない凸凹の未舗装道路がほとんどだ。石と泥を積んだ上に屋根を渡しただけの穴蔵のような家もある。私たち近代世界に住み慣れたものからすれば、貧しい山村にすぎない。人々は現在文明とは切り離された自然と共存する暮らしを営んでいる。

しかし、この世知辛い世の中にあって、時の流れが止まったようなシュールな光景の数々に心が洗われ幸せな気持ちにさせられた。イスラム教イスマイール派を信奉する村人たちの優しさも印象的であった。

本文は旧ホームページに発信した内容を再編集した。コロナ自粛で、暇を持てあましている人への「暇人専科」である。軽く読み流していただければ幸甚に存じます。

「No Reply 返信無用」

2021-05-17 独法師

 
 

コメント