紅葉見物(3題)
文・写真 編集:篠崎春彦
その2 小林もみじ園
埼玉県川口市にある小林もみじ園は、昨年初めて訪れた。そこにはまさに知る人ぞ知る穴場、紅葉スポットと呼ぶにふさわしい景色が広がっていた。その感動が忘れられず今年も足を運んだ。
小林もみじ園は江戸時代から続く、日本で唯一のもみじ専門の植木屋で、いままでに見たことがないような紅葉が詰まった景色が広がっている。この敷地には3,500坪の敷地に約400種類のもみじやカエデが植えられている。
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普段は小売りや卸などを行ってるモミジ専門の植木屋だが、紅葉の時期になると、ご主人好意で一般の人にも無料開放されている。中を自由に散策することができ、人が少ないのはなんとも有難い。好みの木の下で、一人で紅葉に集中し瞑想にふける。普段「ガサツ」に生きている僕にとって、なんと贅沢な趣味ではないか。
前にも書いたようだが
「裏を見せ、表を見せて散る紅葉」
僕はなんとなくこの句が好きだ。そこはかとない悲しさと、ほのぼのとしたやさしさというのか、良寛和尚の飾り気のない人柄がよく出ているように感じる。心が和み、幸せな気持ちなる。
木々が紅葉するのは、落葉前のほんのひととき。秋は足早に通り過ぎていきます。だからこそ、紅葉の美しさが心に染み入るのかもしれません。
2022年11月25日 篠崎春彦
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